クリスマスと言ったら、生クリームやチョコレートがたっぷりと塗られたケーキを連想する人も多いと思いますが、世界ではかなり少数派を知っていますか。
今回は世界のクリスマスケーキとスイーツを紹介します。
- アメリカ
- フランス
- イギリス
- ドイツ
- イタリア
- オーストリア
- スペイン
- ギリシア
- メロマカロナ
- ディプレス
- フィンランド
- オランダ
- アイスランド
- デンマーク
- ニュージーランド
- スウェーデン
- 色々な国のクリスマススイーツを食べてみたい!
アメリカ
ジンジャーブレッドマン
ジンジャーブレッドマンとは人形の生姜などを中心にスパイス入りのクッキーのことで、人の形をしているのが特徴で、アメリカのみならずヨーロッパで広くクリスマスを象徴するお菓子です。
15世紀頃から作られるようになり、16世紀に人の形になったと言われています。
キャンディケーン
杖の形をした硬いミント味の飴で、クリスマスツリーの飾りにも用いられるお菓子です。
15世紀にフランスの僧侶が作ったのが最初とされます。現在のような杖の形になったのは16世紀のことと言われています。
ペパーミントバーグ
ペパーミントバーグとは砕いたキャンディーケーンを板チョコレートの上に乗せたお菓子のことで、ホリデーシーズンのちょっとしたお菓子のギフトにも選ばれています。
元々は砕いたナッツなどを板チョコレートの上に乗せたフランスのお菓子が元になって生まれたとされています。
フランス
ブッシュ・ド・ノエル
日本でもクリスマスのケーキとして定番化してきたブッシュドノエルはクリスマスの薪という意味があります。
その名の通り、チョコレートのクリームを塗ったロールケーキを撒きに見立てたケーキのことです。
この形になったのは、イエスキリストが生まれた時に夜通し暖炉に薪をくべたから、もしくはお金のなかった青年がクリスマスに薪を送ってプロポーズしたからと様々な由来があります。
パン・デピス
パンデピスはスパイスのパンという意味を持ち、フランスのブルゴーニュ地方やアルザス地方の郷土菓子です。
一般的にパウンドケーキの形をしていますが、アルザス地方にはクッキーの形のものもあります。
起源は10世紀頃に中国から伝わったもの香辛料入りの携行食もしくは元々、ヨーロッパで食べられていた蜂蜜入りのパンに香辛料が入ったとされています。
ペラベッカ(ポンドワール)
フランスアルザス地方の伝統的なパン菓子で、洋梨のパンという意味があります。見た目はパン・デビスと似ていますが、ドライフルーツとスパイスがたっぷりと入っているのが特徴です。
イギリス
クリスマスプディング
イギリスの伝統的なクリスマス菓子で、 ドライフルーツやスパイス、ナッツ、 ブランデー屋パン粉と混ぜ合わせ、8時間蒸しあげたお菓子です。
数日から数ヶ月間じっくりと熟成させるのが特徴で、食べる時に改めて蒸し、切り分けて食べます。
切り分ける時に家族がそれぞれ願い事を唱えたりするのが習わしです。
ミンスパイ
ドライフルーツとナッツ、スパイスが入った甘いフィリングを一口サイズのパイに詰めたクリスマスのお菓子です。
起源は13世紀に遡り、十字軍が中東で普及していた肉とスパイスと果物を一緒に調理するというものをイギリスに持ち帰ったこととされます。
当初は肉が入っていましたが、現在では肉は入っていません。
ドイツ
シュトーレン
バターがたくさん入った酵母生地に、ドライフルーツをたっぷりと練り込んだ伝統的なお菓子で、クリスマスの4週間前から少しずつ切り分けて食べるのが風習となっています。
日毎にドライフルーツの味や風味が生地に移っていくので、その変化をを楽しみながら、クリスマスの到来を待つのです。
語源はイエス・キリストのおくるみに形が似ているや坑道など様々あり、はっきりとしたものはわかっていません。
レープクーヘン
フランスアルザス地方のパン・デビスと同じルーツを持つとされるドイツの伝統的なクリスマスケーキですが、見た目はクッキーそのものです。
スパイスと蜂蜜、レモンやオレンジの皮を使って作られます。現在はクリスマスに食べられていますが、元々はイースターなど他のキリスト教の祭りのときにも食べられてきました。
ヘキセンハウス
先に紹介したレープクーヘンで作るお菓子の家です。
ヘクセンハウスは直訳すると魔女の家という意味を持ち、グリム童話に登場した魔女の家が元ネタとなっています。現在はお菓子でできたミニチュアの家全般のことをヘクセンハウスと呼びます。
イタリア
パネットーネ
パネットーネという天然酵母を使って作るパン菓子です。生地は卵をふんだんに使っているのが特徴で、出来上がった生地にドライフルーツなどを練り込み焼き上げます。
イタリアではクリスマスの4週間前に家庭で作るのが慣わしとなっていましたが、現在ではお店で買う方も多いそうです。
シュトーレンなどと同じようにクリスマスの4週間前から少しずつおやつや朝食などにカットしながら食べていくそうです。
パンドーロ
パネトーネと同様にパネトーネ酵母から作られるパン菓子ですが、パンドーロとは違い、生地にドライフルーツは入れず、イタリアのヴェローナで作られていたナダリンという焼き菓子が元になっていると言われています。
見た目はこんがりと焼き上げられて茶色いですか、中は切ってみると黄色くて、卵とバターがたっぷりと使われていることがわかります。
この見た目が語源となり、黄金のパンを意味するパネトーネと名付けられました。パンドーロ同様、クリスマスの4週間前からイタリアではこのお菓子を朝食やおやつなど様々なシーンで食べます。
オーストリア
クグロフ
オーストリアの伝統菓子で、マリー・アントワネットも好物だったそうです。起源はウィーンやフランスアルザス地方など諸説あり、はっきりとしたことはわかりません。
干しぶどうを練り込んだブリオッシュに似た発酵生地をクグロフ型に入れ、焼き上げて作ります。
オーストリア以外にもドイツなど東ヨーロッパ周辺で食べられています。
スペイン
ロスコン・デ・レジェス
王様のケーキと呼ばれる大きなリング型のパン菓子で、切り分けて食べます。ヨーロッパのクリスマスシーズンは1月6日まで続きますが、その日に食べるのが風習となっています。
陶器の人形が入っていて、それに当たった人は幸運に恵まれるといわれています。
ギリシア
クラビエデス
クリスマスシーズンに大量に売られるのがクラビエデスというアーモンド入りのバタークッキーです。
見た目は丸く粉糖がたくさん振りかけられているのが特徴です。
メロマカロナ
スパイスとオレンジを練り込んだクッキーですが、仕上げにたっぷりと蜂蜜を染み込ませて、柔らかいのが特徴になっています。
ディプレス
小麦粉とスパイスとオレンジジュースなどを混ぜ、薄く伸ばし、焼いたり揚げたりしたお菓子です。
蜂蜜をかけるかはちみつ・シロップを染み込ませてからいただきます。
フィンランド
ヨウルトルットゥ
パイ生地を星型に折ってから、ジャムをトッピングして焼き上げたお菓子です。伝統的なレシプではブルーベリージャムが用いられます。
ヨウルトルットゥはクリスマスのタルトという意味があります。
オランダ
ペーパーノーテン
オランダ版のジンジャークッキーです。
アイスランド
アイスランドではサラというお菓子がクリスマスの定番となっています。
チョコレートクリームを入れたマカロンをチョコレートでコーティングしたお菓子です。
フランス人女優サラ・ベルナールがアイスランドに訪問したことを記念して、作られました。
デンマーク
エープレスキーバ
生地を丸く焼き上げ、粉糖とジャムをトッピングして食べる伝統的なクリスマス菓子で。見た目は具なしの大きなたこ焼きのようです。
クリスマスシーズンに入ると、家庭以外にもカフェでも提供されます。
ニュージーランド
パブロヴァ
パブロヴァは大きなメレンゲを長時間焼き上げて作るお菓子です。
スウェーデン
ペッパーカーカ
スウェーデン版ジンジャーブレッドマンです。
色々な国のクリスマススイーツを食べてみたい!
今回はキリスト教国であるヨーロッパのクリスマススイーツとケーキを紹介しました。
多くがクリスマスに由来する伝統的なスイーツで宗教的な意味を持つものも少なくありません。
最近は日本でもシュトーレンといった一部のクリスマスの伝統菓子が販売されているので、興味があれば、是非食べてみてください。